編集長コラム

障害者スポーツのおもしろさを求め、現場へ

第15回 新たな時代の幕開け――多様化する障害者スポーツの形態

 今年6月「障害者スポーツ基本法」が制定され、障害者スポーツの推進について初めて明文化されました。これは日本の障害者スポーツにとって、非常に大きな一歩と言えるでしょう。世界では今夏、義足スプリンター、オスカー・ピストリウスが世界陸上の舞台に登場し、注目を集めました。このように障害者スポーツの置かれている状況は、刻一刻と変化しています。特に今年は、そんな新しい時代へと向かっている障害者スポーツに関わる一人であることに喜びを強く感じることができた1年でした。

 現在、NPO法人STANDではコミュニティサイト「アスリートビレッジ」や障害者スポーツの魅力を伝えるためのサイト「挑戦者たち」、ロンドンパラリンピックに挑戦するアスリートを追った「The Road to LONDON」など、障害者スポーツ事業を展開しています。その一つであるインターネットライブ中継「モバチュウ」は前回お話した通り、ドクターストップで全国大会に出場できなくなった選手のために、電動車椅子サッカーの全国大会を中継したことでスタートしました。

 正直言えば、実は当時、中継を続ける心づもりは全くありませんでした。私としてはその全国大会に行けなくなった選手が、ユニフォームを着ながらパソコンの前で、インターネットを通してですがチームメイトと一緒に戦うことができた、それだけで満足だったのです。ところが翌年、全国大会の前になって1本の電話がかかってきました。それは、日本電動車椅子サッカー協会の会長からでした。「昨年は全国大会を中継してくれて、本当にありがとうございました。今年もぜひ中継していただけたら......」と言うのです。私は、すぐに会長に会いに行きました。しかしそこで、障害者スポーツが置かれている厳しい現状を初めて知ることになったのです。


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伊藤 数子(いとう かずこ)

挑戦者たち編集長
/NPO法人STAND代表理事

新潟県生まれ。1991年に車いす陸上を観戦したことがきっかけとなり、障害者スポーツの振興に携わるようになる。未来に向けて次代の選手・ファンを拡げていくために、障害者スポーツのスポーツとしてのおもしろさを伝えるウェブサイト「挑戦者たち」、障害者スポーツ競技大会のインターネットライブ中継「モバチュウ」、障害者スポーツ体験会などの事業を企業・団体と協働で展開している。2012年ロンドンパラリンピックでは日本選手たちの挑戦を伝えるウェブサイト「The Road to London」を開幕1年前に開設した。著書に「ようこそ、障害者スポーツへ -パラリンピックを目指すアスリートたち-」(廣済堂出版)など。

ロンドン2012パラリンピック 日本選手たちの挑戦 「The Road to London」

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