編集長コラム

障害者スポーツのおもしろさを求め、現場へ

第30回 誰が決める!? 「できること」と「できないこと」

写真:車いすに乗りながら空手をする坂口竜太郎くん もうすぐ入学式の季節ですね。特に小学1年生になる子どもたちは、「学校ってどんなところだろう」「お友達ができるかな」と、ドキドキ、ワクワクしていることでしょう。子どもは好奇心が旺盛です。その対象や度合いは違っても、好奇心のない子どもは皆無と言っても過言ではないでしょう。もちろん、それは障害の有無はまったく関係ありません。そのことを改めて教えてくれたのが、坂口竜太郎くん。以前、このコラムにも登場しましたが、車いすテニスのスーパースター国枝慎吾選手が大好きな9歳の男の子です。今回は彼の新しいチャレンジの話をしたいと思います。

 竜太郎くんは2歳の時に事故で下半身麻痺となり、車いすの生活を余儀なくされました。しかし、彼の好奇心は年齢とともに、どんどん膨らんでいきました。小学校に入ってからのことです。友だちから「海に潜りに行くんだ」という話を聞いた竜太郎くんは、帰宅すると両親にこう言いました。
「あのね、○○くんが海に潜りに行くんだって! 僕もやってみたい!」

 そこで竜太郎くんのご両親は「よし、わかった」と言って、海に連れて行ったそうです。しかし、彼は下半身不随で泳ぐことはできません。「どうやって海に潜るの?」と不思議に思う人も少ないかもしれませんね。では、どうやって潜ったのかというと、お父さんが竜太郎くんを抱っこした状態で海中へと潜ったのです。竜太郎くんは、初めての海の中の景色に、大はしゃぎだったそうです。


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伊藤 数子(いとう かずこ)

挑戦者たち編集長
/NPO法人STAND代表理事

新潟県生まれ。1991年に車いす陸上を観戦したことがきっかけとなり、障害者スポーツの振興に携わるようになる。未来に向けて次代の選手・ファンを拡げていくために、障害者スポーツのスポーツとしてのおもしろさを伝えるウェブサイト「挑戦者たち」、障害者スポーツ競技大会のインターネットライブ中継「モバチュウ」、障害者スポーツ体験会などの事業を企業・団体と協働で展開している。2012年ロンドンパラリンピックでは日本選手たちの挑戦を伝えるウェブサイト「The Road to London」を開幕1年前に開設した。著書に「ようこそ、障害者スポーツへ -パラリンピックを目指すアスリートたち-」(廣済堂出版)など。

ロンドン2012パラリンピック 日本選手たちの挑戦 「The Road to London」

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