応援メッセージ


日本で「スポーツのチカラ」というと、よく“夢や希望を与える”と言われますが、それは今グローバルで注目されているスポーツの“本当のチカラ”のほんの一部です。
ロンドン大会は、これまでのように開催国の経済発展に寄与するだけでなく、成熟社会が“社会を変える”ために世界へのメッセージを発信する機会であり、私はとくに“ソーシャル・インクルージョン”というコンセプトに注目しています。例えば、ロンドンのパラリンピック組織委員会は、オリンピックと同組織で機能している好例で、駐日英国大使館での関連イベントでも、オリンピアンとパラリンピアンが「当然のように」同じステージに登壇していました。
人は誰も、誰かのチカラになることができます。「助ける立場」か「助けられる立場」か、というのは、生い立ちや社会的ステイタスではなく、単に、コンテクスト(その時の状況)によります。
パラリンピックで私たちが目の当たりにするのは、偶然背負うことになってしまった身体的不自由さを「糧」としてとらえることができる不屈の精神が、想像を絶するような葛藤と闘いを経て生み出す輝きです。その輝きに魅せられる時、私たちは、彼らを「助けている」のではなく、確実に、「助けられている」のです。
<梶川三枝(かじかわ・みえ)プロフィール>名古屋大学文学部卒業後、旅行会社に勤務。パリ語学留学、長野オリンピック通訳、国際会議運営会社、外資系金融等を経て、2003年よりオハイオ大学大学院スポーツ経営学科留学、NBAデトロイトピストンズに日本人女性初のインターンとして採用され、スポーツ経営学修士号取得。2007年より東京オリンピック・パラリンピック招致委員会勤務、故サマランチIOC名誉会長などのアテンドも務めた。2010年7月株式会社 Cheer Blossomを設立、スポーツを通した社会変革を推進する日本初のプラットフォームSport For Smile の代表を務める。2011年Ernst & Young Groundbreakers Award 受賞、英語スピーチトレーナーとしても活躍中。
株式会社Cheer Blossom http://www.cheerblossom.com/
Sport For Smile http://www.sport4smile.com/