編集長コラム

障害者スポーツのおもしろさを求め、現場へ

第88回 障がいのある人が移動しやすい地域は? ヒントは「大阪のおばちゃん!」

写真:ボランティアアカデミー受講風景 STANDでは、2015年から全国でボランティアアカデミーを開催しています。参加者アンケートなどで多くの人から「今度、道や駅で障がいのある人に出会ったら声をかけてみます」という声をいただきます。共生社会を目指して開催している私たちにとって、「声をかけてみます」は何よりも嬉しい言葉です。

 今から7年前、11年1月16日のことです。東京のJR山手線・目白駅で視覚に障がいのある人がホームから線路に転落し、入ってきた電車にひかれて亡くなるという事故がありました。亡くなったのはブラインドテニスの創始者・武井実良さん。10年11月に始まったこのコラムの第1回に登場いただいた方でした。

 社会福祉法人日本盲人連合会が11年に行ったアンケート調査では、視覚障がいのある人で電車のホームから転落した経験がある人の割合は約37%でした。「3割以上の人」が転落を経験しています。アンケートに回答した中には普段はほとんど外出しない人も含まれていることから、日常的に外出している視覚障がい者の転落の割合はもっと高いと推測できます。

 話を武井さんの事故に戻しましょう。事故が起きたのは夕方5時過ぎでした。ホームに誰もいなかったのでしょうか。いえ、ホームに人はいました。


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伊藤 数子(いとう かずこ)

挑戦者たち編集長
/NPO法人STAND代表理事

新潟県生まれ。1991年に車いす陸上を観戦したことがきっかけとなり、障害者スポーツの振興に携わるようになる。未来に向けて次代の選手・ファンを拡げていくために、障害者スポーツのスポーツとしてのおもしろさを伝えるウェブサイト「挑戦者たち」、障害者スポーツ競技大会のインターネットライブ中継「モバチュウ」、障害者スポーツ体験会などの事業を企業・団体と協働で展開している。2012年ロンドンパラリンピックでは日本選手たちの挑戦を伝えるウェブサイト「The Road to London」を開幕1年前に開設した。著書に「ようこそ、障害者スポーツへ -パラリンピックを目指すアスリートたち-」(廣済堂出版)など。

ロンドン2012パラリンピック 日本選手たちの挑戦 「The Road to London」

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