編集長コラム

障害者スポーツのおもしろさを求め、現場へ

第27回 企業の意識をかえた車いすテニスプレーヤー

 厚生労働省および文部科学省による2012年度の大学等卒業予定者の就職内定率は、10月1日現在、63.1%となっています。前年度の59.9%から3ポイント改善したとはいえ、厳しい状況であることには変わりありません。生活保護の受給者も増加の一途を辿っていると言われており、雇用の安定が急務とされています。そんな中、来年4月1日からは障害者の法定雇用率が引き上げられます。これまで「従業員56人以上の事業主は全体の1.8%以上の障害者を雇用する」義務がありました。これが「50人以上の事業主は全体の2.0%以上の障害者を雇用する」とかわるのです。そこで今回は、障害者アスリートの雇用について、具体的なエピソードを交えながら述べてまいります。

 このコーナーで何度かお話をしているように、私が目指しているのはユニバーサル社会です。年齢や性別・国や地域、そして障害の有無などにかかわらず、皆が幸せに暮らすことのできる社会の実現を目指しています。その中には雇用も含まれています。しかし、障害のある人たちの就業は、残念ながら日本国内ではそう簡単ではありません。だからこそ、国が「障害者雇用率制度」を定め、障害者の雇用を各企業に義務付けしているのです。自主的に障害者を受け入れる社会であれば、このような法律は定める必要はありません。

 では、なぜ企業は障害をもつ人たちの雇用に消極的なのでしょうか。その答えは明らかです。障害をもっていることによって、「できない業務がある」「作業が遅い」などというマイナスイメージばかりが浮上するからです。しかし、実際にはマイナスのことばかりではありませんん。むしろ逆のこともあるのです。今回はそのことをお伝えします。


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写真:会社からのバックアップにより、ロンドンパラリンピック出場をかなえた眞田卓選手 写真/阿部謙一郎




伊藤 数子(いとう かずこ)

挑戦者たち編集長
/NPO法人STAND代表理事

新潟県生まれ。1991年に車いす陸上を観戦したことがきっかけとなり、障害者スポーツの振興に携わるようになる。未来に向けて次代の選手・ファンを拡げていくために、障害者スポーツのスポーツとしてのおもしろさを伝えるウェブサイト「挑戦者たち」、障害者スポーツ競技大会のインターネットライブ中継「モバチュウ」、障害者スポーツ体験会などの事業を企業・団体と協働で展開している。2012年ロンドンパラリンピックでは日本選手たちの挑戦を伝えるウェブサイト「The Road to London」を開幕1年前に開設した。著書に「ようこそ、障害者スポーツへ -パラリンピックを目指すアスリートたち-」(廣済堂出版)など。

ロンドン2012パラリンピック 日本選手たちの挑戦 「The Road to London」

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